マンジャロは錠剤もあるの？注射薬との違いと今後の展望を徹底解説

そもそもマンジャロとは？（簡単な概要）

マンジャロ（一般名：チルゼパチド）は、GLP-1受容体作動薬に分類される新しいタイプの糖尿病治療薬・ダイエット薬です。特に、血糖値のコントロールや体重減少効果の高さで注目されており、近年では美容クリニックでも痩身目的での利用が広がっています。

ただし、この記事ではマンジャロの詳細な効果や作用機序については簡単な解説にとどめ、本題である「錠剤は存在するのか？」という点にフォーカスしていきます。

マンジャロに錠剤タイプは存在するのか？

結論から言うと、2025年6月現在、マンジャロ（チルゼパチド）は注射薬のみの提供であり、錠剤タイプは存在しません。
多くの読者が「できれば毎日飲む錠剤の方がラクなのに…」と感じていることでしょう。実際、「リベルサス」など内服型GLP-1薬の登場によって、GLP-1受容体作動薬＝注射薬という常識は崩れつつあります。

しかし、マンジャロは現在、日本国内・海外ともに週1回の皮下注射薬のみが承認・販売されており、錠剤や経口薬の製品化は実現していません。

 

【豆知識】「リベルサス（セマグルチド）」は世界初のGLP-1経口錠剤

GLP-1系の薬は長らく「注射薬」が主流でしたが、リベルサスはその流れを変えた画期的な内服薬です。「GLP-1＝注射しかない」と思っていた方には、リベルサスの登場は大きなインパクトだったはずです。

なぜマンジャロは注射薬だけなのか？その理由と背景

（1）薬の「分子構造」と「安定性」がカギ

GLP-1受容体作動薬の多くは「タンパク質・ペプチド医薬品」に分類されます。
マンジャロも例外ではなく、消化管を通ると胃酸や消化酵素によって分解されやすいという性質があります。つまり、普通に飲み込んでしまうと、有効成分が腸に届く前にほぼ壊されてしまうのです。

注射薬として直接血中に入れることで、安定して十分な効果を発揮できるのが現状です。

（2）製剤技術の進歩と「リベルサス」の登場

ここで先ほど紹介したリベルサスが重要な比較対象となります。リベルサスは、セマグルチドという成分を特別な吸収促進剤（SNAC）と組み合わせることで、胃の中で分解されずに腸から吸収されやすくする技術を実現しました。

現時点で、マンジャロ（チルゼパチド）で同じような技術を応用するには、まだ高いハードルが存在しています。

（3）開発コストと安全性評価の壁

経口剤（錠剤・カプセル剤）として開発する場合、

• 吸収率の確保

• 副作用リスクの増加

• 長期投与による安全性
  など、新たな臨床試験や規制審査が必要になり、製薬企業側の投資判断も慎重になりがちです。

他のGLP-1薬との剤形比較（リベルサスなどとの違い）

GLP-1受容体作動薬には、

• 注射薬（マンジャロ、オゼンピック、ビクトーザ、トルリシティなど）

• 経口薬（リベルサス）

が存在します。表にまとめると下記の通りです。

【コラム】リベルサスの服用ルールは超厳格？

リベルサスは錠剤で飲める反面、「起床時すぐ」「コップ半分の水で」「30分間は飲食禁止」など非常に細かいルールがある点も特徴。
「錠剤＝手軽」とは一概に言えず、患者の生活リズムによっては注射薬の方が続けやすいケースも見受けられます。

錠剤化の技術的課題と今後の可能性

（1）なぜマンジャロの錠剤化は難しいのか

マンジャロの有効成分チルゼパチドは、

• 分子量が大きい（ペプチド医薬品）

• 消化酵素で分解されやすい
  という特徴を持っています。
  このため、胃腸を通っても壊れない特殊な製剤技術や吸収促進剤が不可欠ですが、現時点でマンジャロには「リベルサスのような突破口」がないのが現実です。

（2）世界の研究動向と今後の展望

米国や欧州の学会でも「GLP-1系新薬の経口化」は大きなテーマとなっています。実際、

• 「マンジャロ経口剤」の基礎研究や臨床試験の噂

• GLP-1/GIP受容体作動薬の新しい剤形の開発
  などの論文やプレスリリースも散見されます。

ただし「発売時期が近い」といった公式情報は、2025年6月現在出ていません。
今後10年で「経口マンジャロ」も夢ではないですが、今しばらくは注射製剤が主流となる見込みです。

実際に使ってみて感じる「注射」と「錠剤」の違い

注射薬のメリット・デメリット

メリット

• 週1回で済むので「飲み忘れ」がない

• 効果の安定感が高い

• 投与ルールがシンプル

デメリット

• 針を刺す抵抗感

• 保管や持ち運びの手間

• ごく稀に注射部位の腫れや痛み

錠剤（リベルサス）のメリット・デメリット

メリット

• 針を使わず服用できる安心感

• 毎日服用なので日課になりやすい

デメリット

• 飲み方のルールが細かい

• 吸収率が安定しにくい

• 空腹時でないと効果が落ちる可能性

【体験談・現場の声】

「注射は怖かったけど、週1回で済むのは忙しい人にはメリットだと思う」「錠剤だと気軽だけど、毎朝の飲み忘れが心配で結局注射に戻した」など、患者さんのリアルな声も聞かれます。

患者・医療現場のリアルな声と体験談

実際、マンジャロの使用経験がある患者さんや医療関係者からは、

• 「はじめての自己注射は緊張したが、慣れれば痛みはほとんど感じない」

• 「リベルサスのように毎日決まった時間に飲むのは忘れがち。週1回の注射のほうが性格に合っていた」

• 「今後、錠剤化されれば患者の選択肢がさらに広がると思う」

• 「注射と錠剤、どちらにも一長一短があるので、生活スタイルや好みに合わせて選べる時代になれば理想」

といったリアルな体験談・コメントが多いです。

まとめ｜今後のGLP-1治療薬の展望と選び方

現時点ではマンジャロの錠剤タイプは存在しません。しかし、今後の医薬品開発や技術革新により、「経口マンジャロ」の登場も十分にあり得る未来です。

GLP-1系薬剤には「注射」と「錠剤」それぞれにメリット・デメリットがあり、ご自身の生活スタイルや続けやすさを優先して選ぶことが大切です。

もし薬の選択で迷った場合は、クリニックや専門家によるカウンセリングや相談を積極的に活用しましょう。
美容やダイエット目的でGLP-1系薬剤を検討している方も、無理のない方法で安全に治療を続けることが、満足度の高い結果につながります。

【コラム執筆・情報監修：シャルム編集部】